A Guide to Australian Grasshoppers and Locusts




 2003年初版発行。22.5cm×28.5cm×3.2cm。かなり大判のオーストラリアのバッタ図鑑。直翅目の図鑑ではなく、タイトル通り掲載されているのはオンブバッタ科、バッタ科のみ。それだけでこの分量である。現段階でのほぼすべての種を網羅している。オーストラリアのバッタはほとんど分類が進んでおらず、種名はおろか、属名もついていない種が半数を占める。この図鑑ではあえて、そういった種も掲載されている。  1ページ1種掲載で、1種につき8~10枚の写真が掲載されている。一般的な構成は全体図、頭部2枚、尾端2枚、後脚2枚、Prosternal process。といった具合である。巻末には別に幼虫段階の写真がまとめられている。種数が多いため、実際の同定にはかなり苦労する。  筆者は政府機関でバッタ類の研究をしていた人で、今までの成果を未来の研究者のためにまとめておきたいという熱意のもと、ほぼ自費出版に近い形でこの本を出版している。オーストラリアでは出版社が見つからず、ボルネオの出版社(自然関係の素晴らしい書籍をいくつも出版している)にて出版されている。1000部刷ったが、おそらく増刷することはない。と語っていた。